31 July, 2014

IFoA(イギリスのアクチュアリー会)の Mutual Recognition について-IAJ,SOA,CAS などとの資格の相互認定制度

IFoA(Institute and Faculty of Actuaries,イギリスのアクチュアリー会)の Mutual Recognition 制度について調べています。「Mutual Recognition」とは日本語に訳すなら「(資格の)相互認識」で,例えば「日本のアクチュアリー会(IAJ)の正会員ならIFoAでこれこれの資格を与えましょう,逆にIFoAの正会員ならIAJでこれこれの資格を与えましょう」というものです。

http://www.actuaries.org.uk/members/pages/mutual-recognition-qualifications


IFoAのサイトはいろいろな文書がPDFのかたちで掲載されているのでリンクが貼りにくいのですが,例えばIAJとのあいだには,以下のような取り決めがあります:
The IoA agrees to admit to its ‘Affiliate’ status any Fellow of the IAJ who submits an application form and pays the required fee, subject to any conditions prescribed for such status. A description of the Affiliate status is attached to this agreement, as of January 2000. The IoA has the right to change the conditions for Affiliate status, and agrees to notify the IAJ if it does so. The IoA has the right to terminate the status of an Affiliate, if the conditions for being an Affiliate are violated.

The IAJ agrees to admit to its ‘Kenkyu-Kaiin’ status any Fellow of the IoA who submits an application form and pays the required fee, subject to any conditions prescribed for such status. A description of the Kenkyu-Kaiin status is attached to this agreement, as of May 2000. The IAJ has the right to change the conditions for Kenkyu-Kaiin status, and agrees to notify the IoA if it does so. The IAJ has the right to terminate the status of a Kenkyu-Kaiin, if the conditions for being a Kenkyu-Kaiin are violated.

http://www.actuaries.org.uk/research-and-resources/documents/mutual-recognition-agreements-institute-actuaries-japan
要するに,IAJの正会員にはIFoA の「Affiliate」のステータスを与えるし,逆にIFoAの正会員にはIAJの「研究会員」のステータスを与えましょう,ということですね(但し書きとして,研究会員であるためには日本語が普通に使えて翻訳の必要がなくウンタラカンタラということが書かれています)。

「Affiliate Membership」の内容については以下のリンクに書かれているのですが,年次大会に出れるとか,自らのリサーチを発表できるとか,IFoAの出版物を受け取れるとか,その程度です。IFoAのメンバーシップには「Fellow」「Associate」「Student」の3種類があって,またさらにそれ以外のメンバーシップだから,かなり限定された権利(実際には総会での投票権がないものといえるかな)ではなかろうか。

http://www.actuaries.org.uk/members/pages/affiliate-membership


さて,これがSOA(Society of Actuaries,アメリカの生保アクチュアリー会と言いたいところだが,最近は損保分野にも進出している)になると,どうなるか:
The UK Institute will on application admit to Fellowship a Fellow of the SOA in good standing on the following conditions

Upon submission of an appropriate application, the SOA will waive its examinations and admit to Fellowship, a Fellow of the UK Institute in good standing on the following conditions

http://www.actuaries.org.uk/research-and-resources/documents/mutual-recognition-agreements-society-actuaries
ということで,ちょいちょいと条件はあるものの,基本的にSOAの正会員(Fellow)ならIFoAでも正会員だし,逆もまたしかり,ということです。


で,CASについても基本的にSOAと同じで,片方の正会員ならもう片方の正会員になれますよ,と言っています。

http://www.actuaries.org.uk/research-and-resources/documents/mutual-recognition-agreements-casualty-actuarial-society


数年前にロンドンオフィスの同僚が「試験受けるならUSのがいいよ。USは受験者(特にチャイナの)を増やすために試験を簡単にしているし,Mutual Recognition で IFoA の正会員にもなれるから」と言っていたことを思い出すな。

試験の易化についてはよく分かりませんが,難しいと言われるイギリスの試験(特に「コミュニケーション能力」についての口頭試問 Subject CA3 が大変だとか)に比べたら,SOAの試験の方が,まだ取り組みやすいのではないかな,という印象を受けております。


24 July, 2014

2014年証券アナリスト第2次レベル試験の結果について

証券アナリスト協会: 2014年証券アナリスト第2次レベル試験の結果について
http://www.saa.or.jp/curriculum/cma/examination/2nd/result_20140722.html

という感じで,協会からもろもろの数値が発表されました。「合格者数は1,175名と昨年(1,168名)に比べ増加したほか、合格率も49.5%と昨年(46.1%)を上回った。」ということなので,全体的に簡単な試験だったと言えましょうかね。僕が受かったのも納得できます。保険業界からの合格者数は,生命保険が130に対して,損害保険が24。しかも,損保の合格者数はなんとなく減少しつつある一方,生保の合格者数はなんとなく増加しつつあるというのが,気になります。まぁ損保の方が運用の重要性が生保に比べて低いのは当然なんですが,この違いはなんなんでしょう。そして,大学生の合格者は24名しかいないんですね。

そして,こんなかたちで「合格者名簿」も発表されているのですが(私は開示に同意しなかったので載っていません),紙の資料をスキャンしてPDFにして掲載したかのように,文字の検索ができなくなっているのは,なぜなんでしょう。合格者のエゴサーチの楽しみがひとつ減るではないですか。
http://www.saa.or.jp/curriculum/cma/examination/2nd/pdf/2siken_goukakusya20140722.pdf

まぁ言いたかったのは,検索ができない状態での情報をWeb上に公開していかほどの意味があるのでしょうか,ということでした。

「公開」といえば,私もひっそりと自分の名前を出していますが,先日お客様から電話をいただき,ブログに書いた内容について照会を受けました。これは嬉しかったです(何のお役にも立てなかったのは心苦しいですが)。

23 July, 2014

手短に近況報告(ロンドンと証券アナリストと)

1)この7月よりロンドンオフィスへ出向という扱いになりました。2年間の予定。心身ともにロイズの近くで働いて,再保険マーケットについて知見を深めていきたく思っています。また,ソルベンシー2や広く欧州の保険会社のERM関連の動向もフォローしていきたく思います。

2)それに比べれば小さな話ですが,先に受験していた日本の証券アナリスト第2次レベルの試験に合格しました。手続きがスムーズに進めば,このさき「検定会員」あるいは「CMA」を名乗れることになります。「CMA」が日本以外でどれほど通用するのかは不明ですが。完全に準備不足で試験に臨み,「とりあえず会場まで行って何も書けなければ途中で退席しよう」と思っていたぐらいの体たらくだったので,受かった本人が合格の事実をいちばん信じられていません。