30 March, 2015

Pierre Boulez が選ぶ,20世紀の偉大な音楽トップ10|SOUNDCHECK

編集者だったころの上司がFacebookで紹介していました。

SOUNDCHECK "Pierre Boulez Picks 10 Great Works of the 20th Century"

http://soundcheck.wnyc.org/story/10-great-works-20th-century-pierre-boulezs-90th-birthday/

ストラヴィンスキー「春の祭典」が3番目,マーラー「交響曲第6番」が8番目に。

この記事の著者 John Schaefer は,この本の著者と同じではないかということです。

New Sounds: A Listener's Guide to New Music
John Schaefer
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20 March, 2015

Review | Maurizio Pollini - Royal Festival Hall - 17.03.2015 | The Guardian & The Telegraph

Royal Festival Hall で観た Maurizio Pollini のリサイタルのレビューが載っていた。僕自身も,演奏は雑だったし,たぶんポリーニの演奏の中では凡庸な出来だと思いましたが,しかしそれでもファンを熱狂させる何か,抗いがたい魅力があるとは思いました。

そんな中で3コールもアンコールの演奏をしたポリーニの心中はどうだったのか。

Guardian "Maurizio Pollini review – thrills with irresistible energy"

http://www.theguardian.com/music/2015/mar/18/maurizio-pollini-review-pianist-chopin-schumann
  • 星4つ。
  • The second half of his latest Festival Hall recital was given over to Chopin’s 24 Preludes, Op 28. Pollini’s performance was less svelte than it once was; the sound is wirier, less seductive, some of the rhythms more uneven, and the textures occasionally cluttered. But nothing was contrived or oversweetened.(後半のショパンの24の前奏曲は,以前ほど洗練されておらず,音はゴワゴワ,魅惑も薄れ,いくつかのリズムは不安定で,質感は時に雑然としていた。しかし,嘘っぽさや過剰な甘さもなかった)

The Telegraph "Maurizio Pollini, Royal Festival Hall, review: 'the cheers of the crowd felt strange'"

http://www.telegraph.co.uk/culture/music/classicalconcertreviews/11476943/Maurizio-Pollini-Royal-Festival-Hall-review-the-cheers-of-the-crowd-felt-strange.html
  • 星3つ。
  • It was very hard to resist the halo effect at Tuesday night’s concert from pianist Maurizio Pollini. He’s been among the top rank of pianists since 1960, and his wonderful Chopin and Schumann recordings are part of the fabric of many music-lovers’ lives. Several hundred extra seats were laid out at the back of the Festival Hall stage to accommodate the fans, and the quiet when he played was unusually intense.(火曜夜のポリーニの演奏からハロー効果を取り除くのは難しい。1960年からトップランクのピアニストであったポリーニ,彼のショパンとシューマンの素晴らしい録音は,多くの音楽愛好家の生活の一部だろう。数百の追加シートがステージの後方に設置されてファンを受け入れた。)
  • The problem was that this urgency was no longer balanced by Pollini’s old feeling for piano sonority. This became especially acute in the recital’s all-Chopin 2nd half. Here and there, as in the 3rd Scherzo (which Pollini played as an encore), one caught a glimpse of the old magic. But in the 24 Preludes his touch was unremittingly hard. The rain-drops in the famous Raindrop Prelude were more like hail-stones. Pollini’s playing was like an uprooted plant; the shape was still there, but the sap had gone.(問題は,この切迫感がピアノの響きに対するポリーニの古い感覚ともはやバランスがとれていないことだ。これが特に激しくなったのは,ショパンで固められたリサイタルの後半。ところどころで,スケルツォ第3番(アンコールで演奏された)のように,オールドマジックが垣間見えたときもあった。しかし24の前奏曲では,彼のタッチは絶えずハードだった。有名な"Raindrop"前奏曲での雨粒は,どちらかといえば雹のようだった。ポリーニの演奏は,土から抜き取られた植物のようだ。形はそのまま残っているが,活力は消えてしまっている。
  • To hear the cheers of the crowd after this disappointment felt strange indeed.(このような落胆のあとで観客の歓声を聞くことは,本当に変な感じだった)

19 March, 2015

[本]ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』草思社

これもKindle化されていて良かった。単行本で買ったときは読むのに難儀したのに,今回スラスラ読めたのはどうしてだろう。

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これを読んで思ったのは,よく「日本人は農耕民族で,欧米人は狩猟民族で,だからxxx」というのがあるけれど,それってかなりテキトーなものの言い方だったのだなぁということ。この本によれば,狩猟生活から農耕生活へとその生活様式を変えることで,人間(あるいはその集団)は初めて「文化的」は活動が行なえ,そしてそれをいち早く獲得する条件がそろっていたのがユーラシア大陸だったからこそ,それが最終的には現代の欧米文化の世界的広まりにつながっている,ということになるので。。。

[本]結城浩 『数学ガール/ガロア理論』SBクリエイティブ

『数学ガール』シリーズの最新刊,『数学ガール/ガロア理論』。あみだくじから始まる「僕」と「ユーリ」との会話が,自然にガロア理論につながっていく展開に感心しながら,これまで何度も学びたくても二の足を踏んでいたガロア理論の大筋が追えることに,この上ない喜びを感じています。

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[本]塩野七生『ローマ人の物語』新潮社

Kindleで読めて,たいへん重宝しております。


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[本]モードリス・エクスタインズ『春の祭典 新版――第一次世界大戦とモダン・エイジの誕生』みすず書房

原書のKindle版とみすずからの翻訳とで,すごい価格差ですが。。。

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確か「ピナ・バウシュ 春の祭典」でググったら出くわした。みすず書房のページはこちら:
http://www.msz.co.jp/news/topics/07503.html
http://www.msz.co.jp/book/detail/07503.html
〈幕が上がり、踊り手が登場し、高く飛び跳ねてトウダンスのステップを踏むが、彼らは伝統を無視し、外足で踏むべきステップを内足で踏む。たちまち客席に怒声が飛びかい、非難の声が上がる。…… 観客の高尚な趣味と自尊心は手酷く傷つけられた。客席の抗議はそこに発していたのだ。侮辱されたと感じた者は踊り手をなじったが、逆に『祭典』の支持者からは喝采がわき起こり、こうして戦いがはじまった。〉

1913年5月29日、パリのシャンゼリゼ劇場を大混乱に陥れたバレエ『春の祭典』の初演から、第一次世界大戦の西部戦線での塹壕戦と新しい兵器、1914年のクリスマスイヴに行われた〈敵兵との交歓〉、リンドバーグの大西洋単独横断飛行への興奮、空前のベストセラーとなったレマルクの『西部戦線異状なし』、そしてヒトラーへの賞賛とナチス崩壊まで。兵士の実像とトラウマ問題に着目し、大戦後のヨーロッパの絶望と熱狂を追った、壮大かつ読みごたえのある文化史。

目次
地図
謝辞
はじめに

プロローグ ヴェニス
第1幕
第1場 パリ
生贄の踊り/一九一三年五月二十九日/シャンゼリゼ劇場/ディアギレフとロシア・バレエ団/反乱/対決と解放/観客/成功というスキャンダル
第2場 ベルリン
聖なる春/序曲/技術/首都/クルトゥーア/文化と反乱/文化としての戦争
第3場 フランドルの戦場で
異郷の戦場にて/八月の砲声/地には平和を/なぜ起こったか/ヴィクトリア朝時代/紅茶に入れる蜂蜜はまだありますか
第2幕
第1場 戦争の祭典
戦場のバレエ/主旋律/価値の転換
第2場 狂気における理性
軍の規律に服して/義務/
第3場 聖なる踊り
軍神/会衆
第4場 内面への旅路
芸術としての戦争/形式としての芸術/芸術と道徳/前衛
第3幕
第1場 ナイト・ダンサー
現代のキリスト/スター/忘れてはならない/旅程と象徴
新世界と旧世界/ロシア・バレエ団の残照
第2場 記憶
戦争ブーム/死のなかの生/名声/雲の手品師
第3場 終わりのない春
目覚めよ、ドイツ!/戦争体験/生としての芸術/現実としての神話/終わりのない春

訳者あとがき
原注
参考資料
索引

著訳者略歴